高齢猫が痩せてきた時に確認したいこと|体重減少の原因と家でできる対策
「抱っこしたら軽くなった気がする」「背骨が以前より触りやすくなった」——こういう気づきは、シニア猫と暮らしていると突然やってきます。
猫は痛みや不調を隠す習性があるため、体重の変化が病気の最初のサインになることが少なくありません。「気のせいかな」で終わらせず、確認できることから見てみましょう。
どのくらいの体重変化が気になるレベルか
猫の体重は、1〜2ヶ月で体重の10%以上が落ちる場合は注意が必要です。4kgの猫なら400g以上の減少が目安になります。
ただし、もともと軽い猫や小柄な猫は少しの変化でもサインになりやすいので、「以前と比べてどう変わったか」を意識することが大切です。
体重が落ちる時に考えられる原因
食欲があるのに痩せる場合
よく食べているのに体重が落ちる時は、以下が考えられます。
- 糖尿病:血糖値が高く、エネルギーをうまく取り込めないため体が痩せていく
- 甲状腺機能亢進症:代謝が上がりすぎてカロリーが燃えてしまう。活発に見えることもある
- 消化管の問題:食べても栄養を吸収できていない状態
- 寄生虫:腸の寄生虫が栄養を横取りしているケース(室内猫では少ないが可能性はある)
食欲も落ちている場合
食欲が落ちて体重も減る時は、より広い原因が考えられます。
- 慢性腎臓病:吐き気や倦怠感で食欲が落ちることがある
- 歯周病・口腔の痛み:口が痛くて食べられない
- がん・腫瘍:高齢猫では発症リスクが上がる
- ストレス・環境の変化:引越し、新しい同居猫、家族の変化など
- 単純な老化による筋肉量低下:サルコペニアと呼ばれる筋肉減少も高齢猫には起きる
家で確認できること
BCS(ボディコンディションスコア)で体型を見る
BCSは猫の体型を1〜9のスコアで評価する指標です。触って確認します。
- 肋骨が皮を通して少し感じられる → 理想的(スコア4〜5)
- 肋骨がすぐに触れる・骨感がある → 痩せ気味(スコア3以下)
- 背骨の棘がはっきり触れる、腰骨が浮いて見える → 痩せすぎ(スコア2以下)
食欲・食べ方の変化
食べているかどうかだけでなく、「以前と食べ方が変わっていないか」を観察してみてください。
- 食べる途中でやめる
- 硬いフードを嫌がるようになった
- 口をよく気にしている、よだれが増えた
これらは口腔の痛みが関係していることがあります。
うちの17歳猫の場合
うちの猫も腎臓病が進んでから食欲にムラが出て、少しずつ体重が落ちていきました。食欲刺激剤を処方してもらったり、ウェットフードの種類を変えたりして対応しています。「今日は食べた」「今日はあまり食べなかった」という記録を続けると、動物病院での相談時にとても役立ちます。
動物病院で確認できること
体重減少の原因を特定するために、動物病院では以下を確認することが多いです。
- 血液検査:腎機能、甲状腺ホルモン、血糖値などを確認
- 尿検査:腎臓の状態を把握
- 触診・口腔内チェック:歯周病や腫瘍の有無
- 体重の推移記録:前回との比較
「なんとなく痩せてきた気がして」という段階でも相談してOKです。体重が減り始めたタイミング、他に気になる症状、食欲の変化を伝えると診察がスムーズになります。
家でできる体重の記録方法
月に1〜2回、体重を記録しておくだけで変化に気づきやすくなります。
ペット専用の体重計を使うと一人でも計りやすいです。持っていない場合は、抱っこして人間用体重計に乗り、人間だけの体重を引く方法でも目安がわかります。記録はスマホのメモやカレンダーに残しておくと後から比較できます。
まとめ
高齢猫の体重減少には、糖尿病・甲状腺機能亢進症・慢性腎臓病・歯周病などさまざまな原因が考えられます。「食欲はあるのに痩せる」か「食欲も落ちているか」によって確認するポイントが変わります。
月に一度の体重記録を習慣にしておくことが、早めに変化に気づく一番シンプルな方法です。気になる変化が続くようなら、かかりつけの動物病院に相談してみてください。
※この記事は獣医師の診断に代わるものではありません。猫の体調に不安がある場合は、かかりつけの動物病院にご相談ください。


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