シニア猫が水をがぶ飲みする理由と病気のサイン|多飲多尿を記録するポイント
「最近、水飲み場に行く回数が増えた気がする」「お皿の水が減るのが早くなった」——シニア猫と暮らしていると、こういう変化が気になってくることがあります。
猫が水をよく飲む(多飲)・おしっこが増える(多尿)という症状は、いくつかの病気で出てきます。まずは家でできる確認から始めてみましょう。
猫の正常な飲水量の目安
猫の1日の飲水量の目安は、体重1kgあたり約20〜70mlとされています。体重4kgの猫なら80〜280mlが目安です。ただし、ウェットフードをよく食べる猫は食事から水分を取れるため、水飲み場での飲水量は少なくなります。
大切なのは「いつもより増えたかどうか」です。普段から量を記録しておくと比較しやすくなります。
多飲多尿と関係がある主な病気
慢性腎臓病(CKD)
シニア猫の多飲多尿でもっとも多い原因のひとつです。腎臓の機能が低下すると、体内の水分調整がうまくいかなくなり、尿の量が増えます。その分、水も多く飲むようになります。15歳以上の猫の約30〜50%が何らかの腎臓の問題を抱えているとも言われます。
糖尿病
血糖値が上がると、体が水分を求めて多飲多尿になります。食欲があるのに体重が落ちている場合は、糖尿病も疑われます。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、代謝が上がりすぎて多飲多尿になることがあります。食欲があって活発なのに体重が落ちる、というのがこの病気の特徴です。
子宮蓄膿症(未避妊の女の子)
避妊手術をしていない女の子の猫では、子宮に膿が溜まる子宮蓄膿症も多飲多尿の原因になることがあります。
ストレス・環境の変化
引越しや家族構成の変化などストレスがかかると、水を飲む量が変わることもあります。ただし1週間以上続くようなら病気を疑った方がいいでしょう。
家での確認ポイント
飲水量を記録する
朝、決まった量の水をお皿に入れ、夜に残量を測ります。これを数日続けると1日の飲水量がおおよそわかります。複数の猫がいる場合は難しいですが、1匹飼いなら比較的測りやすいです。
おしっこの量と回数を見る
自動トイレを使っている場合は、排尿記録が残るので変化を把握しやすいです。砂のトイレの場合は、固まり(おしっこの塊)の大きさを確認してみてください。以前より大きくなっていたり、回数が増えているようなら要注意です。
体重の変化
多飲多尿と合わせて体重減少が見られる場合は、何らかの病気が進んでいる可能性が高まります。月1〜2回の体重記録を習慣にしておくと気づきやすくなります。
うちの17歳猫の場合
うちの猫は慢性腎臓病と診断されたとき、「たしかに水飲み場に来る回数が増えていたな」と気づきました。当時は「シニア猫だから水をよく飲むのは自然かな」と思っていましたが、振り返るとあれが変化のサインでした。早めに気づいていれば……と思う部分もあるので、記録の習慣はとても大事だと感じています。
動物病院に相談するタイミング
以下の場合は早めに動物病院に相談してください。
- 明らかに飲水量が増えた状態が1週間以上続いている
- おしっこの量・回数が増えた
- 体重が落ちてきた(食欲があっても)
- 元気がない、嘔吐がある
血液検査・尿検査で腎機能や血糖値を確認することで、原因が特定しやすくなります。シニア猫は年に2回の定期検診で定期的に数値を確認しておくのがおすすめです。
まとめ
シニア猫が水をよく飲むようになった時は、慢性腎臓病・糖尿病・甲状腺機能亢進症などが関係していることがあります。「老化だから仕方ない」と流してしまわず、飲水量とおしっこの量を記録して変化を見てみましょう。気になる変化が続くようなら、かかりつけの動物病院に相談するのが一番です。
※この記事は獣医師の診断に代わるものではありません。猫の体調に不安がある場合は、かかりつけの動物病院にご相談ください。



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