シニア猫が夜鳴きする時に確認したいこと|認知症との見分け方

猫の健康管理

夜中に猫の声で目が覚めた。最初は気のせいかと思ったけど、それが続くようになった——そういう経験をしている飼い主さんは少なくないと思います。

シニア猫の夜鳴きは、「年をとったから」だけで片づけられないことがあります。体に何かが起きているサインの場合もあるので、変化を見逃さないためにも、確認しておきたいポイントをまとめました。

うちの17歳猫の場合

うちの猫が夜鳴きをしはじめたのは、15歳を過ぎたころでした。最初は週に1〜2回、夜中の2時〜4時ごろに「アオーン」という低い声で鳴く。呼んだら来るし、ご飯を少し出してあげると落ち着く時もあった。

でも何も変わらず鳴いている夜もある。ぐるぐる部屋を歩いて、止まって、また鳴く。そういう時は何をしてあげればいいのか、なかなかわからなくて。

動物病院で相談したところ、甲状腺の数値が少し高くなっていて、それが夜の活動量の増加につながっているかもしれないと言われました。夜鳴きが「何かの変化のサイン」だったわけです。

シニア猫が夜鳴きする主な理由

猫の認知症(認知機能障害)

人間と同じように、高齢の猫にも認知症(認知機能障害症候群)が起きることがあります。夜と昼のリズムが崩れて、夜中に混乱して鳴くケースが知られています。

認知症による夜鳴きの特徴として言われるのは、「呼んでも反応が薄い」「以前より表情が乏しくなった」「ぐるぐる同じ方向に歩く」「急に壁の前で固まる」といった変化と一緒に出てくることが多い点です。

夜鳴きだけが増えている場合は、別の原因を考えた方がいいかもしれません。

甲状腺機能亢進症

シニア猫に多い病気のひとつが、甲状腺機能亢進症です。甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、食欲が増えても体重が減る、落ち着きがなくなる、夜中に活発になるといった変化が出ることがあります。

夜鳴きと合わせて「食欲が増えた」「体重が減った」「毛並みが粗くなった」などの変化があれば、検査を受けてみる価値があります。

痛みや体の不快感

関節炎や内臓の痛みなど、体に不快感がある時に鳴くこともあります。特定の姿勢や場所で鳴くことが多い場合、痛みのある場所を避けようとしているサインかもしれません。

視力・聴力の低下

高齢になると、視力や聴力が落ちることがあります。暗い夜中に視界がぼやけていると、不安を感じて鳴くことがあるそうです。

夜間、部屋の中をうまく歩けていない様子があれば、明かりを少し残してあげると落ち着く場合があります。

空腹や環境の変化

単純にお腹が空いていたり、いつもいる場所が変わったり、家族の生活リズムが変わったりすることで鳴く場合もあります。まずシンプルな原因を確認するのも大事です。

認知症かどうかを見分けるヒント

認知症と他の原因は、家での観察だけで完全に区別するのは難しいです。ただ、以下の点をメモしておくと、動物病院で相談する時に役立ちます。

  • 昼間は普通に過ごしているか(認知症は昼夜逆転が出やすい)
  • 夜鳴きの時間帯は決まっているか
  • 呼んだ時の反応はどうか
  • 食欲・体重・排泄に変化はあるか
  • ぐるぐる歩き回る、同じ場所でぼーっとするなどはあるか

夜鳴きが週に何回か続くようなら、変化を記録して病院に持っていくのがいちばん確実です。

家でできること

原因が特定できていない間、家でできることをいくつか紹介します。

  • 夜間に薄い明かりを残す(コンセント式の常夜灯など)
  • 就寝前に少量のご飯を出す
  • 寝床を暖かくして安心できる場所を作る
  • 普段寝ている場所を変えない
  • 声かけで落ち着く場合は、一度反応してあげる

「無視すれば鳴き止む」というアドバイスを見ることもありますが、シニア猫の夜鳴きは行動修正よりも体の原因を確認することの方が大切です。

動物病院に相談するタイミング

以下に当てはまる場合は、早めに動物病院に相談することをおすすめします。

  • 夜鳴きが1週間以上続いている
  • 体重が減っている、または食欲に変化がある
  • トイレの失敗が増えている
  • 昼間もぼーっとする時間が増えた
  • ぐるぐる歩き回る、壁の前で固まるなどが見られる

「年をとったからしょうがない」で見過ごしてしまいやすい変化ですが、甲状腺や腎臓など、治療で改善できる病気が隠れていることもあります。

夜鳴きの変化を記録したメモ(いつ・どのくらいの頻度・他の変化)を持参すると、診察がスムーズになります。

夜鳴きで眠れない夜の過ごし方

正直なところ、夜鳴きが続くのは飼い主にとってもつらいです。毎晩眠れないと、自分の体も参ってしまいます。

完全な解決策は出せないですが、少し気持ちがラクになったことを書いておきます。

  • 「鳴き声が聞こえても、今すぐ命の危機ではない」と確認してから横になる
  • かかりつけの動物病院に相談中、という状態を作る
  • 夜鳴きのパターン(時間・頻度)を記録しておくと、「何かしている」感覚になって少しラクだった

夜鳴きは飼い主にとっても消耗します。一人で抱え込まず、動物病院にも「猫だけでなく自分も疲れている」と伝えてみてください。体の原因を調べてもらいながら、対処法を一緒に考えてもらえます。

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